空き家オーナーに家賃交渉をする【鉄板パターン3選!】駐車場代程度が相場
【オーナーを納得させる交渉テクニック】
さて、空き家のオーナーがわかったらさっそく訪問して、いよいよ使用の許可をとる交渉です。
この交渉によって空き家不動産投資ができるかどうか決まるため、最大の関門といえます。
だからといって、怖れる必要はまったくありません。
おくすることなく、普段と変わらない姿勢でのぞむことが重要です。
では、僕がどうやって交渉を進めるのか?
オーナーとのやりとりを詳しく再現して説明しましょう。
まずは挨拶をして、訪問の要件を伝えていきます。
「○○さんは○○町の空き家の持ち主ですよね?」と始め、相手がうなずいたら「その空き家のなかを見せてくれませんか?」といいます。
すると相手は「どうして?」と当然なります。
そこで、「空き家のままにしておくのなら、僕に使わせていただけませんか? 実は素人なが ら、空き家をリフォームして再生してみたいんです」
と正直に話すのです。
この段階では、相手は突然の話にびっくりします。
「何をいきなりいい出すんだ?」といったところでしょう。
そして、
「自分で住む気なのか?」
「リフォームのお金はどうするんだ?」
といった 疑問が次々と頭に浮かぶと思います。
なので、
「リフォームの費用は一切いただきません。すべて僕が負担します!」
といって安心してもらいます。
そして、「僕が住むわけではありません。再生した物件に住みたい人を僕が探してくるので、 その人に住んでもらうんです」
と続けます。
ここまでくると、相手はだいたいの事情は察してくれます。
しかし、今度は別の心配がわいてきます。
「無料でリフォームをするなんて、キミが損するだけじゃないのか?」「しかも、住む人まで探すとなると手間だろうし・・・」と。
もっといえば「あとで高額なリフォーム代を請求されたり、住む人を探したことで高い手間賃をとられたら困るなあ・・・」といった不安が生まれるのです。
そのような心配や不安を解消するために、「あとでお金を要求することは一切ありません。入居者から家賃をもらえるので、その一部をいただければ僕は損せずにすみます。もちろん、○○さんにも家賃をお渡しできます」と伝えます。
すると大抵、興味を示してもらえます。
何度も述べてきたように、空き家を放置するしか手立てがなく、困っているオーナーは大勢います。
その問題が解決されて、しかも家賃収入が入るとなればうれしいですよね。
ただ、ここまでいってもなかには疑いの目をもつ人もいます。
オーナーにとって条件のいい話ばかりなので無理もないでしょう。
そんなときは、古い家(=空き家)に対する想いを語ることもあります。
「僕は小さい頃、祖父と祖母と一緒に古民家に住んでいました。その家を建て替えで取り壊すことになったのですが、すごく悲しくてつらい経験をしました。だから古い家には愛着をもっていて、思い入れが強いんです」
これは僕の体験談なので、あてはまる人は少ないと思います。
でも、古い家が好きだったり、リフォームが好きな人はいますよね。
また、空き家を再生させて社会貢献したい人もいるでしょう。
このように自分の熱い想いを語ることで、オーナーの疑いは晴れ、前向きに検討してもらえるのです。
【月いくらで借りられるかを決める】
オーナーが空き家の使用に前向きになったら、次の交渉に移ります。
空き家を月いくらで借りられるのか金額を決定する交渉です。
当然ながら、望ましいのはより安く借りることです。
安く借りられればオーナーへの支払いは低く抑えられます。
この家賃の設定次第で自分の実入りを多く増やせるのです。
ですから、オーナーに支払う金額を決める交渉はとても重要です。
僕の経験上、次の3つのパターンがあります。
- パターン①
オーナーに「月いくらお支払いすればよろしいですか?」と尋ねると、判断するのが難しいらしく、多くの人が答えに困ります。
で、逆に「相場はどのくらいなの?」と聞かれます。
その際、僕はこう答えます。
「古い空き家なので建物自体の価値はほとんどありません。土地代だけを考慮して、周辺の駐車場代くらいをお支払いするのではどうでしょうか?」
駐車場代として想定しているのは月約1万円です。
結果的にオーナーの取り分は月1万円前後に落ち着き、そこで家賃を2万円前後に設定し、その家賃収入をオーナーと僕で半々に分けることなります。
金額に多少の差はありますが、このケースが基本的なパターンです。
- パターン②
オーナーへの支払いは月2万円以下に抑えたいと考えているのですが、それを大きく下回る金額を答える人もいます。
そんなときは、当然、「その金額でお願いします!」とすんなり決定。
なかには「いくらでもいいよ」と太っ腹なオーナーもいます。
その場合は遠慮せずに低い金額を念頭に置き、「では、駐車場代くらいをお支払いします」「固定資産税をまかなえるレベルで」などと話します。
いずれにしても、僕にとってはメリット大です。
空き家を貸し出す際の家賃設定にもよりますが、家賃収入を多く見積もれます。
- パターン③
駐車場代のレベルでは安すぎるといわれたり、こちらが想定する月2万円以内を超える金額を要求されるパターンもあります。
この場合は、オーナーの希望どおりにすると、家賃収入の大半を支払いにあてなければいけなくなり、当然、自分の取り分が少なくなります。
このケースでは、物件のマイナス面に目を向けて値引き交渉をします。
「家賃がそれほど望めないので」
「雨漏りがあるので、修理に手間と時間がかかるので」
といったデメリットを強調し、安く借りられるようにするのです。
それでも相手が折れなければ、無理にその空き家は手がけません。
採算が合わない物件を手がけても、あとで損をするだけですからね。
以上、3つのパターンでオーナーへの支払い額を決めたら、リフォームと入居者募集後、正式に賃貸借契約を結びます。
【まとめ】
空き家のオーナーとの交渉術を解説しました。
中には、「売ってやると」と破格の値段で提供してくれるオーナーもいます。
そんなときは、お財布事情との折り合いが付くのであれば、遠慮なく売ってもらいましょう。
もしも、売ってもらった場合は、空き家の賃貸に失敗したとき売却するという選択肢も増えることになるんです。
更地にして土地を売るだけでも次の空き家の資産くらいには十分なるでしょう。
ちなみに、売却するときは、地元業者よりも大手の方がオススメです。
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